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2006年10月30日

ロス・ブラウン引退。

 フェラーリは10月26日、スクーデリア・フェラーリのマネージング・ディレクターとしてジャン・トッドが就任することを発表した。ジャン・トッドは前日にフェラーリ社のCEOにも任命されており、ロードカー部門とF1チームのマネージング・ディレクターを兼任することとなる。

 また、これまでスクーデリア・フェラーリのスポーティング・ディレクターとして、ティームのエンジン部門を率いてきたパオロ・マルティネリはフィアット・グループへ移り、ステファノ・ドメニカリが新たに任命された。

 そしてシューマッハーと共に近代フェラーリの一時代を築き上げた立役者のひとり、ロス・ブラウンも引退するすることを正式に発表した。代わりにテクニカル・ディレクターを引き継ぐのはマリオ・アルモンドに決まり、シャシー部門の責任者アルド・コスタ、そしてエンジン部門責任者ジル・シモンのふたりが率いる。

投稿者 akizuki : 17:04

2006年10月26日

ジャン・トッド、フェラーリのCEOに

 フェラーリは10月25日、取締役会を開き、同社の最高経営責任者(CEO)としてジャン・トッドを任命した。また併せて、ゼネラル・マネージャーとしてアメデオ・フェリーザが就任し、辞任を表明したレナート・パグリアーロに代わって委員会に加わった。

投稿者 akizuki : 13:26

2006年10月23日

F1第18戦 ブラジルGP決勝結果

 今シーズン最後のレースとなるブラジルGPの決勝が、10月22日行われた。前戦日本GPを終えた時点で、ふたりのドライバーズ・ポイントはシューマッハーが116pt、アロンソが126pt。シューマッハーがタイトルを奪還するには、優勝に加えアロンソがノーポイントで終わらなければならない。

 ところが、前日行われた予選Q3でシューマッハーのマシーンにトラブルが発生。懸命なクルーの修復作業も間に合わず、10番手グリッドからのスタートを余儀なくされた。一方、ティームメイトのフェリペ・マッサは、2戦連続となるポール獲得。コンストラクターズ・タイトル争いに望みを繋ぐ。

 レースは序盤、オープニングラップ早々に、ニコ・ロズベルグとマーク・ウェバーのウィリアムズ同士2台のマシーンが接触。波乱の幕開けとなった。これによりセーフティカーが導入。6周目にはレースが再開されたが、今度はなんとシューマッハーに不運が襲う。フィジケラをパスした直後にマシーンが挙動を乱し、左リアタイヤがバースト!! ピットへ帰還し、タイヤ交換と給油作業を済ませて再びコースに復帰できたものの、ポジションを最後尾にまで落としてしまった。

 それでも最後までレースを諦めないシューマッハーは驚異の追い上げを見せ、ファステストを連発。次々とオーバーテイクを決めていく。一方、ポールからスタートしたマッサは、最後まで危なげない走りを見せ、トップのままチェッカー。1993年にアイルトン・セナが優勝して以来、実に13年ぶりとなるブラジル人ドライバーによる母国GPを制覇し、見事今季2勝目を挙げた。2位にアロンソ、3位にバトンと続き、シューマッハーは終盤68周目、来季から自身に代わりフェラーリのシートに就くキミ・ライコネンをかわし、4番手で現役最後のレースを終えた。

 なお、コンストラクターズ・タイトルはアロンソが2位、フィジケラが6位に入ったことでルノーが獲得。その差わずか5pt差であった。


Round-18  Brazil GP
Pos.   No  Driver Machine Laps Time  Qlf
1 6 F.Massa Ferrari 248 F1 71 1:31:53.751 1
2 1 F.Alonso Renault R26 71 1:32:12.409 4
3 12 J.Button B・A・R Honda RA106 71 1:32:13.145 14
4 5 M.Schumacher Ferrari 248 F1 71 1:32:17.845 10
5 3 K.Raikkonen McLaren MP4-21 71 1:32:22.254 2
6 2 G.Fisichella Renault R26 71 1:32:24.038 6
7 11 R.Barrichello B・A・R Honda RA106 71 1:32:34.045 5
8 4 P.de la Rosa McLaren MP4-21 71 1:32:45.819 12
9 17 R.Kubica BMW Sauber F1.06 71 1:33:01.393 9
10 22 T.Sato Super Aguri Honda SA06 70 1:31:54.723 19
11 21 S.Speed Toro Rosso Cosworth STR1 70 1:32:17.656 16
12 15 R.Doornbos Red Bul Ferrari RB2 70 1:32:20.086 22
13 20 V.Liuzzi Toro Rosso Cosworth STR1 70 1:32:31.287 15
14 19 C.Albers Midland Toyota M16 70 1:32:47.855 17
15 18 T.Monteiro Midland Toyota M16 69 1:31:56.646 21
16 23 S.Yamamoto Super Aguri Honda SA06 69 1:32:02.861 20
17 16 N.Heidfeld BMW Sauber F1.06 63 1:23:26.093 8
Retirements
14 D.Coulthard Red Bul Ferrari RB2 14 0:22:10.331 18
8 J.Trulli Toyota TF106 10 0:16:57.071 3
7 R.Schumacher Toyota TF106 9 0:15:15.635 7
9 M.Webber Williams Cosworth FW28 1 0:01:43.205 11
10 N.Rosberg Williams Cosworth FW28 0 --------- 13
Fstest Lap
5 M.Schumacher Ferrari 248 F1 70 1:12.162

投稿者 akizuki : 11:03

2006年10月 8日

F1第17戦 日本GP決勝結果

 前戦、中国GPで勝利を収め、ドライバーズ・ポイントでついにアロンソと並んだシューマッハー。タイトルを賭けた重要な闘いとなるF1第17戦日本GPが10月6から8日、鈴鹿サーキットを舞台に開催された。

 予選が行われた7日、ポールを奪ったのはティーム・メイトのマッサ。それにシューマッハーが続き、フェラーリ勢がフロントロウを独占。一方、タイトル争いで熾烈を極めるライバル、ルノー勢は5番手にアロンソ、6番手にフィジケラが入った。

 8日の決勝当日、サーキット上空は快晴。今年で最後となる鈴鹿でのF1GP決勝がスタートした。オープニング・ラップは、マッサをトップに、シューマッハー、ラルフ、そしてひとつ順位を上げたアロンソと続く。3周目にはシューマッハーが、はやくもマッサをパス。レース序盤はフェラーリの1-2体勢の展開となった。

 13周目になるとマッサが1回目のピットインを敢行。ところが15周目、徐々にペースを上げてきたアロンソが1回目のピット作業を終えると、マッサの前でコースに復帰。アロンソは2番手に浮上し、後半はシューマッハーとアロンソの両者によるトップ争いの展開が予想された。

 ところがレース終盤、シューマッハーに悲劇が襲う。36周目にシューマッハーが2回目のピット作業を終えコースに戻ると、テグナー手前でマシーンから白煙を挙げ、まさかのエンジン・ブロー。シューマッハーは無念のリタイアを余儀なくされた。

 レースはその後も快走を続けたアロンソがトップでチェッカー。2位にはマッサ、3位はフィジケラが入った。この結果、シューマッハーとアロンソのポイント差は一気に10pt差と広がったが、タイトル争いの行方は次戦ブラジルGPへ持ち越しとなった。最後まで諦めないスクーデリア・フェラーリの走りに期待したい。

Round-17  Japan GP
Pos.   No  Driver Machine Laps Time  Qlf
1 1 F.Alonso Renault R26 53 1:23:53.413 5
2 6 F.Massa Ferrari 248 F1 53 1:24:09.564 1
3 2 G.Fisichella Renault R26 53 1:24:17.366 6
4 12 J.Button B・A・R Honda RA106 53 1:24:27.514 7
5 3 K.Raikkonen McLaren MP4-21 53 1:24:37.009 11
6 8 J.Trulli Toyota TF106 53 1:24:40.130 4
7 7 R.Schumacher Toyota TF106 53 1:24:42.282 3
8 16 N.Heidfeld BMW Sauber F1.06 53 1:25:09.508 9
9 17 R.Kubica BMW Sauber F1.06 53 1:25:10.345 12
10 10 N.Rosberg Williams Cosworth FW28 52 1:24:01.311 10
11 4 P.de la Rosa McLaren MP4-21 52 1:24:06.083 13
12 11 R.Barrichello B・A・R Honda RA106 52 1:24:31.585 8
13 15 R.Doornbos Red Bul Ferrari RB2 52 1:24:53.750 18
14 20 V.Liuzzi Toro Rosso Cosworth STR1 52 1:25:07.938 15
15 22 T.Sato Super Aguri Honda SA06 52 1:25:19.208 20
16 18 T.Monteiro Midland Toyota M16 51 1:24:01.977 21
17 23 S.Yamamoto Super Aguri Honda SA06 50 1:24:19.816 22
18 21 S.Speed Toro Rosso Cosworth STR1 48 1:19:12.813 19
Retirements
9 M.Webber Williams Cosworth FW28 39 1:03:23.353 14
5 M.Schumacher Ferrari 248 F1 36 0:56:44.522 2
14 D.Coulthard Red Bul Ferrari RB2 35 0:57:41.182 17
19 C.Albers Midland Toyota M16 20 0:33:11.779 16
Fstest Lap
1 F.Alonso Renault R26 14 1:32.676

投稿者 akizuki : 18:08

2006年10月 6日

スパイカーMF1ティーム、来季はフェラーリ・エンジン。

 F1中国GPが開催された9月30日、スパイカーMF1ティームは、来季のエンジン・サプライヤーとして、フェラーリと合意したことを発表した。この契約により、スパイカーMF1ティームは全てのレース、テストにおいてフェラーリからの技術協力を受けることとなる。

 スパイカー・カーズ及び、スパイカーMF1ティームのCEO、ビクター・ミューラーは声明で“50年以上にわたり、F1界でトップに君臨し続けてきた企業と契約できたことは、わが社の沿革の中でも画期的なことです。私は、フェラーリとその献身的なスタッフと共に協力し合うことで、2007年シーズンが成果ある1年になることを確信しています。”と来季に向けた抱負を述べた。

投稿者 akizuki : 11:34

2006年10月 4日

“ブリヂストン・F1プレスミーティング”が開催。

 F1日本GPを間近に控えた4日、東京、六本木で“ブリヂストン・F1プレスミーティング”が開催された。会場にはシューマッハーをはじめ、フェリペ・マッサ、そしてティーム代表であるジャン・トッドの3人が登場し、次戦、鈴鹿での決戦に向けてその展望を語った。

 今シーズン限りで引退を表明したシューマッハーにとって最後となる鈴鹿。中国GPを終え、ラスト2戦がタイトル争いで重要なレースとなることについて質問されると、“フェラーリとブリヂストンが最大限のポテンシャルを発揮することが重要だ。前戦までの勢いをそのままキープし、ダブル・タイトルを獲得したい。ラスト2戦、ドライバー人生においてベストを尽くす。と、その熱い胸の内を明かした。

 またティーム・メイトのフェリペ・マッサも“すべてシューマッハーが話してくれて通りさ!、フロント・ロウをフェラーリ2台が獲得し、ポディウムを真っ赤に染めたいよ”とその鈴鹿でのレースに向けて強い意志を示した。

 会場では会見後、セレモニーが行われ、ブリヂストン社長の荒川詔四氏が記念のプレートを贈呈。併せて、タイヤ開発総括責任者の浜島裕英氏と、モータースポーツ推進室長である安川ひろし氏が登場し、花束が手渡された。

 F1第17戦、鈴鹿GPの決勝は10月8日。シューマッハーの鈴鹿ラスト・ランに全世界の注目が集まる。

投稿者 akizuki : 22:48

2006年10月 3日

新世代12気筒ベルリネッタ“フェラーリ599”を発表。

 575マラネロに代わる待望の新世代12気筒ベルリネッタ“フェラーリ599”が、10月3日、フェラーリの日本総代理店であるコーンズ・アンド・カンパニー・リミテッドから発表された。

 今年2月のジュネーブ・モーターショーのワールド・プレミアを飾った“フェラーリ599”は、フェラーリの伝統であるV12ベルリネッタとして新たに開発。往年のモデル“250GT”をはじめとした古典的GTのスタイリングを、現代のフェラーリらしさと高次元で融合し、フラッグシップ・モデルに相応しい精悍な印象を持つ。

 パワーユニットはエンツォ用のF140B形をベースとしたF140C形を搭載し、5999ccの排気量から620hp/7600r.p.m.、 62.0kg-m/5600r.p.m.を発揮。パワー/ウエイト比は575Mマラネロの3.36kg/hpを遥かに上回る2.6kg/hpをマークする。F1マティックは、より進化した“F1スーパーファスト・システム”と呼ばれるギア・ボックスを採用し、0.15秒掛かった変速時間を、0.1秒にまで短縮した。一方で599のシャシーは12気筒ベルリネッタとしては初めてアルコア社製アルミ・スペース・フレームを用い、ボディの拡大にもかかわらず、 575Mに対して約40kgの減量に成功している。

 なお、日本での車輌本体価格は、F1マチック仕様が30,450,000円(税込)とされ、マニュアル仕様は後日発表予定となっている。

投稿者 akizuki : 17:24

2006年10月 1日

F1第16戦 中国GP決勝結果

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 舞台をヨーロッパからアジアへと移し、F1第16戦中国GPの決勝が10月1日行われた。予選に続き、ウェット・コンディションとなったレース当日。シューマッハーは6番グリッドからライバル、アロンソを追いかける。レース序盤、快走を続けるルノー勢だったが、30周目、ペースの上がらないアロンソをシューマッハーが交わし2番手に浮上。続けて41周目にはピット作業を終えたばかりのフィジケラを2コーナでインを指し、遂にトップに躍り出る。その後レースは、シューマッハーが最後まで首位を守りきりフィニッシュ。イタリアGPに続けて2連勝となった。2位にはアロンソ、3位はフィジケラという順位となり、20番手からのスタートとなったティーム・メイトのマッサは、終盤こそ9位にまでポジションを上げたものの、クルサードと接触しリタイアとなった。

 この結果により、シューマッハーのドライバーズ・ポイントはアロンソと同じ116pt、勝利数でひとつ上回るシューマッハーが遂にランキング・トップとなった。一方、コンストラクターズ・ポイントはルノーが179ptでトップ、その後ろには僅か1pt差の178ptでフェラーリが2番手に付けている。

Round-16  China GP
Pos.   No  Driver Machine Laps Time  Qlf
1 5 M.Schumacher Ferrari 248 F1 56 1:37:32.747 6
2 1 F.Alonso Renault R26 56 1:37:35.868 1
3 2 G.Fisichella Renault R26 56 1:38:16.944 2
4 12 J.Button B・A・R Honda RA106 56 1:38:44.803 4
5 4 P.De La Rosa McLaren MP4-21 56 1:38:49.884 7
6 11 R.Barrichello B・A・R Honda RA106 56 1:38:51.878 3
7 16 N.Heidfeld BMW Sauber F1.06 56 1:39:04.726 8
8 9 M.Webber Williams Cosworth FW28 56 1:39:16.335 14
9 14 D.Coulthard Red Bul Ferrari RB2 56 1:39:16.543 12
10 20 V.Liuzzi Toro Rosso Cosworth STR1 55 1:38:12.368 13
11 10 N.Rosberg Williams Cosworth FW28 55 1:38:13.489 15
12 15 R.Doornbos Red Bul Ferrari RB2 55 1:38:24.465 10
13 17 R.Kubica BMW Sauber F1.06 55 1:38:38.210 9
14 21 S.Speed Toro Rosso Cosworth STR1 55 1:39:13.358 11
15 19 C.Albers Midland Toyota M16 53 1:39:15.058 22
16 23 S.Yamamoto Super Aguri Honda SA06 52 1:37:38.996 19
Retirements
7 R.Schumacher Toyota TF106 49 1:28:01.505 16
6 F.Massa Ferrari 248 F1 44 1:18:36.395 20
8 J.Trulli Toyota TF106 38 1:11:35.389 17
18 T.Monteiro Midland Toyota M16 37 1:08:04.788 18
3 K.Raikkonen McLaren MP4-21 16 0:32:14.614 5
Fstest Lap
1 F.Alonso Renault R26 49 1:37.586

*スーパーアグリの佐藤琢磨(#22)は、青旗を無視し、自分よりも速いドライバーをブロックしたと見なされ14位のリザルトを剥奪された。

投稿者 akizuki : 15:39