Model Cars モデルカーズ フェラーリのモデルカーは、世界中のメーカーから発売されている。新発売された各カテゴリーのモデルを随時アップ。
スクーデリアNo.61掲載分
1/18 DICAST MODEL
1987 F40 1987 F40
●MATTEL(U.S.A.) MT2925 9,450円
マテルのホットウィール1/18スケールに、ハイ・グレード仕様になったエリート・シリーズが誕生し、第1号としてF40が登場した。金型の一部改修や金属パーツの追加、各部への色差しなどを行い、実感的な仕上がりのモデルになっている。植毛加工されたシートや、精密な部品を用いたシート・ベルトやシフト・ゲート、エンジン・フードのグラス・エリア周囲を囲む塗り分けなど、改良点を書くと誌面が足りないほどだ。高級版にもかかわらず価格がリーズナブルなこともこのシリーズの特徴で、F40以降に登場が予定されるエンツォ・フェラーリにも期待したい。

1/43 DIECAST MODEL
1960 250GT SWB 1960 250GT SWB
●BANG(I) No.7353 6,300円
1962年5月に開催されたタルガ・フローリオに、ジュゼッペ・クレスピとアルベルト・フェデリコのコンビで出場し、完走はしたものの規定時間内にゴールできず失格となってしまった悲運の250GT SWB(S/N:1813)がイタリアのバンから発売された。グレイのボディにゼッケンだけというシンプルなカラーリングのモデルだが、相変わらずフェラーリのエンブレムが跳ね馬でなく“1”になっているのはなんとかならないものだろうか。

1961 250TR-61 1961 250TR-61
●IXO(CHI) LM1961 4,410円
イクソから、1961年のル・マン24時間レースに出場した250TR-61(S/N:0794)が発売された。キネッティ率いるN.A.R.T.がエントリーし、オリビエ・ジャンドビアンとフィル・ヒルのコンビが乗ったマシーンだ。他社のモデルでは別パーツを用いることが多いゼッケン・サークルに備わる標識灯やキャッチピンなども車体と一体にモールドされ塗装で表現しているが、その素朴な仕上がりは好感を持って歓迎されるだろう。

1963 250P 1963 250P
●IXO(CHI) LMC071 3,990円
1963年6月に行われたル・マン24時間レースに、ジョン・サーティースとウィリー・メレスのコンビで出場した250P(S/N:0812)がイクソから登場した。実車は出火のためにリタイアしている。この250Pも皮製のストラップやキャッチピンを車体にモールドし、塗装で表現しており、懐かしいミニカーの風情を漂わせている。精密パーツを多用する製品が多い最近のモデルの中では異色の存在だが、落ち着いた雰囲気が魅力的だ。

1976 512BB 1976 512BB
●BEST(I) KBK005 6,825円
世界各国から幅広いメーカーのミニカーを輸入する国際貿易が、イタリアのベスト・モデルに特注した512BBが登場した。特注で製造されるミニカーは今までも製品として登場しているが、日本の商社の特注品は数少ない例外的な存在だ。今回登場した512BBはレモン・イエローとブラックに塗り分けた人気のカラーリングのモデルで、生産数が限定1000台と少ないため、購入をお考えの方は早めの手配が欠かせないだろう。

1978 512BB/LM PROTOTIPE 1978 512BB/LM PROTOTIPE
●BEST(I) KBK006 7,035円
512BBと同時に国際貿易がベスト・モデルに特注した製品として1978年に誕生した512BB/LMのプロトタイプが登場している。赤一色のシンプルなカラーリングのモデルで、インテリアの塗り分けや金属パーツを使ったディテール表現など、ベスト・モデルらしく精密な仕上がりが魅力的だ。こちらも限定1000台の少量生産のため、コレクションに加えたい方は買い逃しのないようご注意されたい。

1981 126CK 1981 126CK
●BRUUM(I) R-391 3,360円
1981年のグランプリ・シーズンに向けて開発したV6ターボ・エンジンを搭載した126CKのモデルがイタリアのブルームから発売された。1981年9月に開催されたイタリアG.P.に出場し、予選8位、決勝5位に入ったディディエ・ピローニが乗ったマシーンだ。排気管の中央に配されたKKK製のターボチャージャーをミニカーでも見ることができる。イタリア製に拘りを持つブルームだけに、デカールの仕上げまで美しい製品だ。

1982 126C2 1982 126C2
●BRUUM (I) R273-CH 3,885円
前年の126CKで不振の原因とされたシャシーを一新した、1982年シーズン用のスクーデリアのメイン・ウェポンが126C2だ。ロングビーチで開催されたアメリカ西G.P.でディディエ・ピローニが乗り、予選9位、決勝ではクラッシュでリタイアした126C2がブルームから登場した。左右2枚に分割されたリア・ウイングが独特な表情を見せる製品で、コクピットにはピローニのフィギアが納まる。ヘルメットのバイザーが開閉できるギミック付きだ。

1982 126C2 1982 126C2
●BRUUM (I) R267-CH 3,885円
1982年のサンマリノG.P.で、優勝目前だったジル・ビルヌーブは僚友のディディエ・ピローニのティーム・オーダーを無視した追い抜きにより、まさかの2位でフィニッシュした。そのレースで両者が乗った126C2がブルームから発売されている。以前に2台セットでオーバーテイクのシーンを再現した限定品が登場したが、単品では今回が初めての製品化となった。ビルヌーブの126C2はフロント・ウイング・レス仕様のため、ミニカーもその姿を再現している。

1982 126C2 1982 126C2
●BRUUM(I) R268-CH 3,885円
レギュレーションに抗議してイギリス勢が突如出走を取りやめた1982年のサンマリノG.P.は、ルノーを除けばライバルが存在しないレース運びが予想されていた。そのルノーが不調になった後、ゴール直前までレースをリードしていたビルヌーブをピローニがティーム・オーダーを無視して追い抜き、そのまま優勝する後味の悪いレースになってしまう。そのレースでピローニが乗ったフロント・ウイングを装着した126C2も、ブルームから単品で発売されている。

1982 126C2 1982 126C2
●BRUUM(I) R287-CH 3,885円
1982年のベルギーG.P.で発生したアクシデントにより死亡したビルヌーブに代わり、オランダG.P.からスクーデリア入りしたフランス人パイロットのパトリック・タンベイ。彼がステアリングを握りモンツァで予選3位、決勝2位でフィニッシュした126C2もブルームのラインナップに加わった。このモデルもコクピットにはタンベイのフィギアが乗り、デカールで美しく再現したヘルメットのバイザーを開閉できるギミックも採用されている。

1982 308GTB 1982 308GTB
●BEST(I) No9291 7,350円
1982年にフランスとの国境に近いスイス西部のサンセルグで開催されたサンセルグ・ラリーに出場したグループ4の308GTBがベスト・モデルから発売された。赤と黒に塗り分けられ4灯の補助灯をフロントに固定したGTBは、レース用バケットシート、ロールケージ、セーフティ・ハーネスなどが装着された競技車ならではの迫力ある製品に仕上げられている。

1982 512BB/LM 1982 512BB/LM
●IXO(CHI) FER016 4,725円
N.A.R.T.ティームからエントリーされ、1982年のル・マン24時間レースに出場した512BB/LM(S/N:35527)が、イクソのフェラーリ・ラインに登場した。実車は24時間に306周し総合9位、IMSA GTクラス4位になっている。フロント・フードのキャッチピンなどを印刷で表現していたり、ワイパーに一体のプラ製を用いたりと価格上昇を避ける作り方を採用しているが、精密感を損なわない巧みな仕上げには満足すること請け合いだ。

1993 F40GTE 1993 F40GTE
●Red Line(I) RL055 15,750円
フェラーリ・クラブ・オブ・イタリア・ティームの緑とオレンジのカラーリングを身に纏い、1995年のル・マン24時間レースに参戦したF40GTE(S/N:90001)が、レッドラインから登場した。デラノーチェ、A.オロフソン、さらに日本有数のフェラーリ乗りの太田哲也氏が乗ったGTEは42周目に惜しくもリタイアしている。レッドラインの製品は美しいペイントと丁寧なデカール貼りが魅力のモデルだ。生産数が少なく、人気の高いカラーリングのため、購入希望の方は早めに手配されたい。

2002 Enzo Ferrari 2002 Enzo Ferrari
●京商(J) No.05001R 8,925円
1/18スケールでフェラーリのモデルを次々と製品化している京商から、1/43スケールのフェラーリがリリースされた。記念すべき第1弾に選ばれたのはエンツォ・フェラーリで、他社の製品とは異なりトランク・フードとエンジン・フードを開閉できるギミックを備えている。開閉部分を持つモデルにもかかわらず、チリがきれいに合うのはミュージアム・コレクション・シリーズを展開する京商ならではといえよう。製品にはトランク・フードを開けるピンと、エンジン・フードを開状態に保つステーが付属する。

2002 Enzo Ferrari 2002 Enzo Ferrari
●IXO(CHI) COF025 7,560円
イクソからゴールド・プレート仕上げされたエンツォ・フェラーリが登場した。すでにフェラーリ・シリーズで発売中のエンツォをベースに、ボディ各部を金メッキ仕上げした製品で、実車では実現できないゴージャスなモデルになっている。インテリアなどは通常品と変わらないが、一種の記念品としてフェラリスティの記念日のプレゼントなどに最適な製品ではないだろうか。限定品のため購入はお早めに。

2003 360 Challenge Stradale 2003 360 Challenge Stradale
●IXO(CHI) FER011 5,040円
イクソ・モデルが発売する赤いパッケージのフェラーリ・ラインに登場した360チャレンジ・ストラダーレ。ホイール、シート、ウィンドー・パーツからリアのメッシュ・パネルに至るまで新たに作り直されており、チャレンジ・ストラダーレの特徴を余すことなく再現している。なお、ボディに貼られたトリコロール・ストライプが真っ直ぐになっていればさらに好ましいモデルになるため、今後の改善に期待したい。

2005 F430 2005 F430
●IXO(CHI) COF024 7,560円
イクソのゴールド・プレート仕上げされたモデルとして、F430がエンツォ・フェラーリと同時に発売された。こちらも通常のF430を金メッキ仕様にしたもので、実車では存在しないだろうエクステリアはミニチュアカーならではの楽しみだ。なお、これらのクローム仕上げされたモデルは指紋などの汚れが目立つため取り扱いに注意し、可能であればモデル用のワックスなどで表面を保護しておくことをお勧めする。
CATALOG
タミヤ総合カタログ2006 タミヤ総合カタログ2006
●TAMIYA(J) 1,260円
昨年は1/24スケールのF40GTEモンテシェル・バージョンを発売したタミヤから2006年版の総合カタログが発売された。1/24スケールのスポーツカー・シリーズではエンツォ・フェラーリやテスタロッサ、360モデナなどのモダーン・フェラーリをラインナップに揃えており、さらに1/20スケールのグランプリ・マシーン、1/35スケールのミリタリー・モデルから、モデル製作に役立つ工具や材料などが107ページの中に満載されている。次はどのモデルを組み立てようかと楽しい時間を過ごす一助にもなる一冊だ。
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