F40LM Clienti Version
1990
F40LM Clienti Version
 F40LMでアメリカのIMSAシリーズへ間接的に挑んでいたフェラーリ社は、1990年にファクトリー・ビルドのF40コンペティション・バージョンを送り出した。先に登場していたIMSA用と同じくF40LMと呼ばれるが、コンペティション・フィールドで得たノウハウを余すことなく注ぎ込まれ、より戦闘力を高めている点が特徴だ。製作を担当したのはF40LMの開発を担当したミケロットである。ミドに詰まれるV8ユニットはノーマルと排気量こそ同じだが、徹底的に手が加えられ780hpというとてつもないパワーを発揮する。ボディワークにも大きく手が入れられ、プレクシ・カバー付き固定式のヘッドランプを始め、フロントにはリップ・スポイラーが追加され、リア・ウイングもCFRP製のアジャスタブル・タイプが組まれる。このほかブレーキの強化、ホイールはセンターロック式の1ピースタイプにされるなど、即出撃可能な内容で各国の代理店を通して最終的に16台が販売された。しかし、これらのF40LMは生憎闘う場が無かったこともあり、コレクターのガレージに収まってしまい、レースでその姿を見ることはできなかった。
●全長×全幅×全高:4530×1980×1080mm
●ホイールベース:2450mm
●車輌重量:1070kg
●エンジン型式:水冷90°V型8気筒DOHC 4バルブ+ツイン・インタークーラー付IHI製ターボチャージャー
●総排気量:2936cc
●最高出力:780hp/8100r.p.m.
●変速機:5段M/T+Rev.
●生産台数:16
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