2003
575GTC
 一足早くデビューを果たした360GTに続き、GTレースでオーバーオール・ウイナーを勝ち取れるマシーンとして送り出されたファクトリー・レーサーが575GTCである。
 2002年のル・マンでプロドライブが製作した550GTが、フェラーリにとって1974年以来のGTクラス優勝を果たした。その成績に影響されたのか、突然現われたのが575GTCなのである。575GTCのフロントに搭載されるV12ユニットは、5997ccまでスケールアップされ、φ31.8のエア・リストリクター付きながら600bhp以上のパワーを発揮。組み合わせられるギアボックスはシーケンシャル・タイプ。シャシーは角断面の鋼管を用い、その前後にスペース・フレームを追加した構成。ボディ・ラインはノーマルの575Mマラネロのイメージを残すが、実際には全くの別物で、ボディ・パネルはカーボン・コンポジット材を用い、1100kgという大幅な軽量化を実現している。空力面も徹底的に煮詰められ、強大なダウンフォースを得ている。2003年のFIA GTシリーズ第9戦でデビュー・ウインを果した。
●全長×全幅×全高:4590×2035×1171mm
●ホイールベース:2600mm
●車輌重量:1100kg(乾燥)
●エンジン型式:水冷65°V型12気筒DOHC 4バルブ
● 総排気量:5997cc
● 最高出力:605bhp/6300 r.p.m.
● 変速機:6段M/T+Rev.
●生産台数:12
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