1979
512BB/LM
当初は365GT4/BBでレース活動を行う予定が無かったフェラーリだが、ノース・アメリカン・レーシング・ティームを始めとする熱烈なディーラー・ティームの参戦と、リクエストから製作されたのが512BB LMである。まず1978年にロードカーをわずかにモディファイした4台が製作されたが、ル・マン24時間レースでは散々な結果に終わってしまう。そのためフェラーリは、1979年のル・マンを目指し本腰を入れて開発を進めて完成したのが、完全なレース仕様に変貌した512BB LMだった。まず目を射る400mm延長された空力特製の良さそうなスタイリングは、ピニンファリーナの風洞で徹底的に磨き上げられたもので、エンジンは各部に手を加えると共に、ルーカス製メカニカル・インジェクションを採用し480hp/7200r.p.m.を発揮するに至った。前年のル・マンでリタイアの原因となったギアボックスは、ストレート・カットのギアを採用すると共に、独立したオイルクーラーを備え、徹底的に補強されていた。1979年のル・マンでは、ブーリーズのBB LMが総合12位、IMSAクラスで6位に入る記録を残している。翌1980年のル・マンではP.デュドネ/J.ヘンセバル/H.レゴール組のBB LMが総合10位、IMSAクラス3位に食い込んだのがベスト・リザルトとなった。ル・マン終了後からプライベーターにも販売されるようになり、最終的に25台が製作された(1978年モデルは含まず)。しかしエンジン・トラブルが多く、華々しい結果は残せなかった。
●全長×全幅×全高:----×----×----mm
●ホイールベース:2500mm
●車輌重量:1060kg
●エンジン型式:水冷180°V型12気筒DOHC 2バルブ
●総排気量:4942.10cc
●最高出力:480hp/7200r.p.m.
●変速機:5段M/T+Rev.
●生産台数:16
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