F93A
1993
F93A
あまりにも革新的なメカニズムが裏目に出てしまい、散々な結果となったF92Aの反省から、1993年シーズン用グランプリ・マシーンの開発にはジョン・バーナードが再び参画することとなった。こうして誕生したのがF93Aで、すべてに奇をてらったところは無く、手堅くまとめられたマシーンだった。最も目を惹いたのはコクピットからインダクション・ポッドにかけてホワイトに塗られていたことだ。ちょうど社長に就任したモンテゼモロのオントロール下となったこともあり、かつて関わり栄光を勝ち取った312Tのイメージを重ねたといわれている。エンジンはF92Aの進化型といえるもので、シーズン途中からニューマティック・バルブを採用し、最終的には770hpを発揮した。しかしライバル達に較べ車重が重く、なおかつ燃費の悪い12気筒ユニットゆえに燃料を多く積む必要があり、華々しい結果を残すことはできなかった。しかしジャン・アレジの頑張りにより、モナコで3位、地元イタリアGPで2位という結果を残し、マラネロの人々に復調の兆しが来たことを知らせた。
●全長×全幅×全高:4300×1995×995mm
●ホイールベース:2930mm
●車輌重量:505kg(冷却水、潤滑油含む)
●エンジン形式:Type E2 A-93
●エンジン型式:65°V型12気筒DOHC5バルブ
●総排気量:3497.96cc
●最高出力:700hp/
●ギアボックス:横置き6段
●製造台数:8
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